天才たけしの元気が出る日記

.□ 2/1 外は寒いから。 □.
君の胸に 顔をうずめて いつも僕は ひとりぼっちみたいだって わざという
〜『外は暑いのに』エンケン〜

.□ 1/20 近所の公園で。 □.
良い人っているんだなあ、という話だ。

日曜日、うたとゴンを連れて家から一番近い小さな公園に行った。
そういやあうたときたらもう自転車に乗りやがる。
去年だかにもらった変身バイクという子ども用自転車。
ペダルが取り外せて足で地面を漕ぐやつ。
慣れてきたらペダルをつけてというシロモノだ。
もらってきて早速乗せようとペダルを取り外したがちょっと乗っただけで「やだー」と言ってもう乗らない。
「いつもの三輪車」にまたがる。
危険を嫌うのだ。
石橋を叩いてさらに渡らないタイプの慎重派なのだ。
せっかくもらったきたのに、もったいないがまあ仕方ない。
ところが子どもの成長は早い。
手足がどんどん長くなっていく。
丸っこかったのがひょろひょろ伸びていく感じ。
三輪車が小さくて足がハンドルに当たって漕げなくなってきた。
それでもしばらくは乗っていたが、「なんで乗れないんだ!」と憤慨しだした。
それじゃああれはとペダル無し自転車を物置から引っ張り出した。
やむなしという顔をしてまたがった。
ヨタヨタ進み、自転車を倒し、足をはさんでまた憤慨する。
じゃあやめればという顔をしてほっておいたら、なにくそっとまた挑んでいく。
そのうちゆるい下り道は漕がなくても進むという知恵をつけ、気に入って行ったり来たりするようになった。
しばらくそんな日々が続くと次第に足をつかずスルーーッと進めるようになった。
平地で漕いで進むのも上手くなってきた。
コツをつかむと俄然やる気になる。
鼻をフンっと自慢げに鳴らし、鼻水を垂らしながらどこまでもゆく。
そろそろいけるんじゃないかと思い始めたら正月。
千葉の実家で甥っ子姪っ子たち、うたの大好きなお姉ちゃんお兄ちゃんたちに教えて貰えばできるんじゃないか、とペダルを持参して帰郷。
みんなでペダル取り付け工事をわいわいやって、さあやってみろと後ろで倒れないように押さえてやった。
腰にくる態勢だ。
すぐ乗れるもんじゃない。
乗れるようになるのが先か、腰がイカれるのが先か、断然腰だろう。
甥っ子に補助を代わってもらった。
うたが「離して!」と叫ぶ。
邪魔だと言わんばかり。
よしそれなら。
何度も転んで体で覚えるもんだ。
ところが離した途端スルスルとペダルを漕いで進んでいく。
みんなから驚嘆の声。
「自転車ってこんなにすぐ乗れるもんだっけ?」と甥っ子たち。
あっけにとられて見ていたら、曲がることがまだできず道路に出て行こうとしたので慌てて止まれと声を出したらコケた。
ちょっとプリプリしながら起き上がってまた乗って進んでいく。
三輪車に乗り続けてペダルの仕組みはわかっているし、ペダル無し自転車のおかげでバランスは取れるから、組み合わせれば乗れる理論だ。
それにしてもこんなすぐ乗れるとは。

そこからはあっという間だ。
入間に戻ってもグイグイ乗りこなすようになっていった。

それで今日の話だ。
自転車は関係ない。
僕はゴンを引っ張りながら、自転車で勝手にスイスイいくうたを小走りで追いかけながら公園に行った話。
時間帯のせいか誰もおらず貸切だった。
小さな公園。
ブランコと、向こうに滑り台があるだけ。
金網で囲われて周りは住宅ばかり。
うたはブランコに走り、僕はゴンとうろうろする。
すると金網の一部が剥がされて、ビヨーンと長い横棒?横針金が10m位にわたり引っ張り外されて、丸まったりうねったり針先が突き出したりしている。
誰のいたずらか知らないが子供や犬には結構危険だ。
とりあえずグイグイっと丸めて集めて金網の向こうに追いやった。
さらに見渡すと結構ゴミが散らばっている。
おんなしゴミ。
でっかいビニールのシートみたいなんをちぎってばら撒いた感じ。
公園が荒れているのはあんまりよくないし目障りなので拾って回った。
全部集めてぎゅーっと握ったら右手いっぱいになった。
左手にはゴン。
袋でもあれば。
ゴンのうんち袋があるが小さくて収まりそうもない。
家まで握っていくのは難しいし。
キョロキョロ見渡すが袋状のものは落ちてない。
周りにはひと気が無い。
日曜の昼間だってのに。
知らない家のピンポンを鳴らして、「すいません、、うんぬんかんぬん、、」と事情を話すのも億劫だし。
このまま帰るか、と思ったら、ガチャッと目の前の家の玄関が開いて、30くらいの小太りメガネお父さんが出てきた。
ビニール袋を広げて。
「窓から見てました、、、ゴミを片付けなきゃと思ってはいたんですが、、、やっていただいてすいません」
「助かります」とその袋にゴミを押し込んだ。
「こちらで捨てときます」と言う彼の胸には小さな赤ん坊がすやすやと眠っていた。

「さあうた、何して遊ぼう」
「自転車!」
彼女は早くも自転車にまたがり公園を出て行くところだった。
すぐさまゴンを引っ張って追いかける。
足取りは軽く、手取りも軽くといった日曜の昼下がりの話だ。


 

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